マネージャーに送る言葉19
リクルートの創業者 江副浩正氏が晩年に遺したマネジメント論。
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第19章
我社は永遠の発展を願っているが、それは後継者たちの力のいかんにかかっている。
後継者の育成も、マネージャーの大切な仕事である。
自分が脅威を感じるほどの部下を持つマネージャーは幸せである。
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人財の育成と企業の発展は切っては切れないものである。
しかし最近思うのは、企業にとって必要な人を育てる上で注力しなければならないのは、
「単に、能力の高い人を育てる事ではない」ということである。
当然、能力が高いことは重要なことで、能力が高いにこしたことはないのですが、
一番大切なのは、「人としての考え方」だと確信しています。
これは「ビジネスパーソンとしての考え方」もなのですが、「人として」ということです。
一言でいえば「真摯さ」です。
真面目に、誠実に、実直に物事に取り組めば、
必ずや企業の中で役立つ人財に育ちます。
能力だけにフォーカスすると、どれだけ能力がある人が育っても、結局のところそれは
企業にとっても、周りにとっても良い影響をもたらさない「人罪」となります。
ドラッカーもいっています。
仕事の上で判断力が不足していても、害をもたらさないことはある。
しかし、真摯さに欠けていたのでは、いかに知識があり、 才気があり、仕事ができようとも、
組織を腐敗させ、業績を低下させる。
どれだけ時代が変わろうとも、この一点だけは決してブレてはダメだと思います。