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小村典弘のブログ

【小村典弘】ブランドは「約束」である。経営者が実践すべき8つのブランド戦略

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「ブランドは単なるロゴではない」。クラスコ代表・小村典弘が、自社の社名変更から10年で形にしたブランド戦略を解説。理念、一貫性、イノベーション…8つの手法から、企業の信頼と価値を最大化する経営の本質に迫ります。

目次
はじめに:なぜ、今「ブランド」を語るのか?

ブランドは「約束」である。その真意とは

クラスコが実践した8つのブランド構築戦略

戦略1:理念を明確にする

戦略2:一貫性を保つ

戦略3:優れたカスタマーサービス

戦略4:強力なオンラインプレゼンス

戦略5:社会的責任を果たす

戦略6:ストーリーテリング

戦略7:顧客の声の活用

戦略8:イノベーションと進化

DO IDEAがブランドを創る

おわりに:ブランドは社員全員でつくるもの

はじめに:なぜ、今「ブランド」を語るのか?
経営者の皆さん、そしてこのブログを読んでくださっている皆さんは、「ブランド」と聞いて何を思い浮かべますか?

おそらく、多くの人が「ロゴ」や「デザイン」、あるいは「広告」といったものを想像するのではないでしょうか。それらはブランドを構成する重要な要素であることは間違いありません。しかし、本質はそこにはありません。

ブランドは、顧客との「約束」です。

その企業が、社会に対して、顧客に対して、そして社員に対して、どのような価値を提供し、どのような存在であろうとするのか。その**「意思表示」であり、「信頼の証」**なのです。

クラスコは、2013年に社名を「北陸不動産」から「クラスコ」に変更しました。創業以来、長年親しんできた社名を変えることは、非常に大きな決断でした。

なぜ、私はこの決断をしたのか?それは、時代が大きく変化し、私たちが目指す未来が、もはや「不動産」という枠組みだけでは語りきれなくなったからです。
この社名変更は、単なる名前の変更ではなく、私たちが提供する価値を再定義し、未来の顧客と新しい約束を交わすための、まさに「ブランド再構築」の始まりでした。

あれから10年。
今回提示された8つの手法は、まさに私たちが10年間、実践し続けてきたことと重なります。このブログでは、クラスコの事例を交えながら、ブランド構築の真髄についてお話したいと思います。

ブランドは「約束」である。その真意とは
ブランドは、**顧客がその企業に対して持つ「期待」**であり、その期待に応え続けることで「信頼」が生まれます。そして、その信頼こそが、競争優位性の源泉となります。

しかし、この信頼は、日々の地道な努力と、あらゆる事業活動における**「一貫性」**なくしては築けません。
「言っていること」と「やっていること」が一致しているか。
ここに、ブランドの価値が決まります。

もし、ブランドの理念が「顧客第一」だと謳いながら、カスタマーサービスが杜撰であれば、顧客はすぐに離れていくでしょう。
一貫性のない行動は、ブランドに対する信頼を失墜させ、その価値をゼロにしてしまいます。

クラスコのブランドの理念は**「世界中に、人生楽しい人を増やす。」**です。
この理念は、単なるスローガンではありません。
私たちのあらゆる事業活動の根幹にあり、社員一人ひとりの行動指針となっています。

クラスコが実践した8つのブランド構築戦略
今回提示された8つの手法は、どれもブランド価値を高める上で不可欠な要素です。
私たちはこれらを、日々の事業活動に**「DO IDEA」**として落とし込み、実践してきました。

戦略1:理念を明確にする
「世界中に、人生楽しい人を増やす。」

この理念は、不動産という物理的な空間を通して、人々の**「人生」そのものを豊かにしたいという、私たちの強い想いを表現しています。
物件をただ紹介するのではなく、その先にある「楽しい人生」**を提供すること。
この理念が明確になったことで、私たちの事業の方向性も定まり、社員全員が同じゴールに向かって進むことができるようになりました。

戦略2:一貫性を保つ
クラスコでは、すべての事業、すべてのサービスに「クラスコらしさ」を貫くことを意識しています。
例えば、当社の賃貸管理サービス**「クラスココンシェルジュシステム」や、リノベーションブランド「Renotta」、家具・家電付き賃貸サービス「Crasco Revo」など、提供するサービスは多岐にわたりますが、共通して目指しているのは、「お客様の課題を解決し、新しい価値を創造すること」です。
ウェブサイト、パンフレット、名刺のデザインから、社員の対応に至るまで、この一貫したブランドメッセージを体現すること**を徹底しています。

戦略3:優れたカスタマーサービス
私たちの提供するサービスは、物件探しから契約、入居後の生活、退去に至るまで、お客様と長期的な関係性を築くものです。
そのため、カスタマーサービスはブランド価値を左右する最も重要な要素の一つです。

クラスコでは、24時間365日対応のコールセンターや、アプリを通じての迅速なコミュニケーションを可能にするITツールを自社で開発しました。
ITの力で対応を効率化することで、社員はより**「人」にしかできない、より深い顧客とのコミュニケーション**に時間を割くことができます。

戦略4:強力なオンラインプレゼンス
デジタル時代において、オンラインは顧客との最初の接点となることがほとんどです。
クラスコでは、ウェブサイトやSNS、YouTubeなどを通じて、私たちが提供する価値やサービスを積極的に発信しています。

ブログ記事や動画コンテンツでは、**「お客様の課題解決」をテーマに、役立つ情報を発信し続けています。
これにより、潜在的な顧客層との接点を増やし、「信頼できる専門家」**としてのブランドイメージを確立しています。

戦略5:社会的責任を果たす
企業が社会の一員として、責任を果たすことは、単なる美談ではありません。
それは、社会からの「信頼」を獲得し、ブランド価値を高めるための必須条件です。

クラスコは、空き家問題や中古住宅の価値向上といった社会課題に、リノベーションやITの力で向き合ってきました。
地域に根差した事業展開を通じて、地元経済の活性化に貢献することも、私たちの重要なミッションです。

戦略6:ストーリーテリング
人は、単なる製品スペックではなく、その背後にある**「物語」**に心を動かされます。
クラスコがなぜ社名変更をしたのか?
なぜ新しいサービスを次々と生み出すのか?

私たちは、常に**「DO IDEA」という物語を語り続けています。
社員一人ひとりが、「DO IDEA」**を通じて、お客様の課題を解決し、新しい価値を創造していく。
この物語に共感してくださるお客様や仲間が増えることで、ブランドの輪が広がっていきます。

戦略7:顧客の声の活用
顧客の生の声は、何百万円もかけた広告よりも雄弁にブランドの価値を語ってくれます。
クラスコでは、お客様からいただいた**「感謝の声」や「物件のレビュー」を積極的にウェブサイトやSNSで紹介しています。
これにより、「信頼できる会社」**としての第三者からの評価を可視化し、新規顧客の獲得にも繋がっています。

戦略8:イノベーションと進化
市場や顧客のニーズは、常に変化しています。
ブランド価値を維持し、さらに高めるためには、常に進化し続ける必要があります。

クラスコは、この10年間で、20以上の新しいサービスを生み出してきました。
それは、現状に満足せず、常に**「もっと良い方法はないか?」と自問自答し、挑戦し続けた結果です。
私たちは、これからも「DO IDEA」**を旗印に、不動産業界の常識を打ち破るイノベーションを起こし続けます。

DO IDEAがブランドを創る
「DO IDEA」
この言葉は、クラスコの行動哲学そのものです。

「ただアイデアを出すだけでなく、行動に移し、形にする」という意味が込められています。
ブランドは、言葉やデザインだけで作られるものではありません。
日々の「行動」の積み重ねから生まれるものです。

私たちは、お客様の「困った」を起点に、どうすれば解決できるか、どうすればもっと喜んでいただけるかを考え、アイデアを出し、それをすぐに形にしてきました。
一つ一つのサービス、一つ一つの顧客体験が、「クラスコ」というブランドを創り上げてきたのです。

おわりに:ブランドは社員全員でつくるもの
ブランド構築は、経営者やマーケティング部門だけが行うものではありません。
電話に出る社員、物件を案内する社員、清掃を担当する社員…社員一人ひとりの行動が、ブランドの価値を左右します。

クラスコが10年かけて築き上げてきたブランドは、まさに社員全員が、**「世界中に、人生楽しい人を増やす」という理念を胸に、「DO IDEA」**を実践し続けた結果です。

私たちは、まだまだ道半ばです。
これからも、**『世界中に人生楽しい人を増やす』という使命を果たすために、社員一同、「DO IDEA」**し続けます。

もし、ブランド構築に悩んでいる経営者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、私たちの取り組みについてお話させてください。
共に、ブランドという「約束」の価値を最大化していきましょう。

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