事なかれ主義ではリーダーは務まらない。
ハウス が提唱した、リーダーシップ理論のひとつ、パスゴール理論。
リーダーシップの本質は「部下が目標(ゴール)を達成するために、リーダーはどのような道筋(パス)を通れば良いのかを示すことである」という考えに基づいている。
つまり、「メンバーの目標達成を助けることはリーダーの職務であり、目標達成に必要な方向性や支援を与えることはメンバーや組織の全体的な目標にかなう」ということになる。
つまりリーダーの役割とは目標への経路をスムーズにしてあげることである。
ハウスは、そんなリーダーシップ・スタイルを次の4つに分類している。
指示型リーダーシップ
課題志向が高く、メンバーに何を期待しているかをはっきり指示し、仕事のスケジュールを設定、仕事の達成方法を具体的に指示する。
支援型リーダーシップ
相互信頼をベースに、メンバーのアイディアを尊重、感情に配慮してニーズに気遣いを示す。
参加型リーダーシップ
決定を下す前にメンバーに相談し、彼らの提案を活用する。
達成志向型リーダーシップ
困難な目標を設定し、メンバーに全力を尽くすよう求める。
このような、リーダーシップをとる上司とは真逆の位置に「事なかれ主義の上司」がいる。
事なかれ主義とは、問題ごとがなく、過ぎてほしいという主義。
他人との争いごとやもめごとを極力避け、まあまあといって問題を直視せず嵐が通りすぎるのを待ち、平穏無事に過ごすことを第一に考える姿勢のこと。
言い方を変えると、自分の事しか考えていない、嫌なことはしたくない、そんな事では部下とも、お客様とも信頼関係を築くことなどできません。