マネージャーに贈る言葉02
リクルートの創業者 江副浩正氏が晩年に遺したマネジメント論。
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第2章
マネージャーに要求される仕事には、際限がない。
より高い効果を上げるマネージャーは、要求されている様々な仕事のうち、一番大事なことから手がける。
仕事を受付順に勧めるような人は、優れたマネージャーとは言えない。
目の前にある仕事の中で、一番大切なものは何かをいつも考えていなければならない。
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江副さんの「一番大事なことから」と少しニュアンスが違うかもしれませんが、私はマネージャーは「自分しかできない仕事をやるべき」だと思います。
例えば、船長は船がどこに向かうのか、目的地を指ししるし、周りの状況を把握しながら、嵐が来るのを予測、方向を変えたりと、船の行く末を決める役割がありますが、
例えば、漕ぎ手が足りないからといって、一緒に漕いでしまうと、船は嵐に遭い沈没してしまうかもしれません。
だから、船長は舟をこいではダメだし、漕ぎ手は船長のことを100%信頼し、指示に従って全力で舟を漕ぐ、どちらも命がかかっていますから。
これと一緒で、マネージャーは、誰でもできる仕事は他者に任せ、自分がやるべき仕事をやる。
現場が忙しいからと、一緒に出て行ってしまうのは、とても簡単。
一見すると、現場も助かり、良いマネージャーに見え、マネージャー自信も仕事した感があるかも知れませんが、
残された人は、方向性を見失い、混乱し沈没寸前になっているかもしれません。
マネージャーは、「自分の仕事したつもり」ではなく、自分が“マネージャーとして”、いま何を優先するべきかを、周りをしっかり見渡し、常に考えなければいけません。